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“クレディショック”で劣後債問題は尾を引くか

第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト /熊野 英生

投稿日2023.04.07. /週刊金融財政事情

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 スイス大手行のクレディ・スイスの経営不安が騒がれて、最大手のUBSと合併することになった。そのとき、AT1債という劣後債が全損扱いになることが大きなショックとして捉えられた。特に、日本国内では、株式が全損にならずに、劣後債が全損になるのは弁済順位が逆転しておかしいという議論に終始している。だが、忘れてはならないのが、リーマンショック以降に特に注目された「大き過ぎて潰せない」問題だ。本稿では、この問題に焦点を当てながら、劣後債を巡る論点について考察してみたい。

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くまの ひでお
90年横浜国立大学経済学部卒、日本銀行入行。00年第一生命経済研究所入社。11年から現職。専門は金融政策、財政政策、為替・長短金利、経済統計。